創があれば、何でも診る。
治療法の周知にも力を尽くす
あらゆる創の相談窓口
ドクター紹介
たらい回しにされがちな創傷患者の受け皿として
2023年6月、共和病院において創傷外来がスタートした。一般的に「床ずれ」とも言われる「褥瘡(じょくそう)」や、動脈硬化や糖尿病などが原因で起こる「下肢潰瘍」な
どは、近年増加傾向にあるが、専門とする医師が少ないのが現状だ。「皮膚科でも形成外科でも治らないまま、たらい回しにされる患者さんも多いんです」と、村上啓司医師。「受け皿がない状況ですから、とにかく創があれば何でも診る、というスタンスでやっています」。週に1度は往診も行う。「創と聞けば全て診に行って、必要ならその場で麻酔して切開もしますよ」。
創を治したいと願う患者と医療従事者のために
創傷の裾野は広いが、知識や技術が行き届いていないことを実感しているという。そのため、NPO法人を立ち上げ、啓蒙活動もする。そこで行っているのは、実際に手を動かしながら受講する、ハンズオンセミナーだ。「今日得た知識を今日使うには、手を動かさないと駄目なんです。体験したことは忘れないし、生きた知識になりますから」。そこには、難治性創傷に苦しむ人たちを、1人でも多く助けたいという、熱い思いがある。
Doctor's Gallery
村上医師が代表理事のNPO法人「京都創傷(きず)の寺子屋」。外来や入院はもちろん在宅医療の現場にも創傷治療の知識と技術を広めるべく、活動を行う。
村上医師いわく「師匠であり、バディ」の渡邊朋子さん(写真右)。皮膚・排泄ケア認定看護師、特定看護師である彼女の仕事ぶりを見て、創傷の道に。
ドクタープロファイル
村上 啓司 医師
大阪府寝屋川市出身。滋賀医科大学卒。日本整形外科学会整形外科専門医。神戸大学農学部を卒業し一般企業に勤務後、医大を受験し医者になったという異例の経歴の持ち主。患者さんに最適な医療を届けるため「医療従事者の無知は罪」がポリシー。
[編集部より]
冗談を交えて朗らかに語る村上医師と、突然のお願いにもかかわらず、快く取材に応じてくれた渡邉さん。2人のやりとりは、歯に衣着せぬ言葉の応酬。そこには、治療にあたって妥協しない、共通の思いが伺えた。
病院情報
病院名: | 医療法人松寿会 共和病院 |
診療科: | 整形外科・形成外科・外科・呼吸器外科・内科・循環器内科・泌尿器内科・皮膚科・リハビリテーション科 |
診療時間: | [月〜土]9:00~11:30(受付8:00~11:30) 物忘れ外来[月・水]14:00~16:00(受付13:30~15:30) 整形外科[火]14:00~16:00(受付13:30~15:30) |
休診日: | 日曜日・祝日・年末年始 |
所在地: | 京都府京都市伏見区醍醐川久保町30 |
電話番号: | 075-573-2122 |
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