より綿密に、より着実に。
設備、技術、人員など全方位で
進化を遂げた婦人科診療

医療法人徳洲会 宇治徳洲会病院 [産婦人科]高原 得栄 部長

大阪市出身。大阪医科大学卒。日本産科婦人科学会専門医・指導医、医学博士。

編集部より・・・
外来対応で忙しい時間帯にお願いしたにもかかわらず、「お待たせしてすみません」とてらいなく登場した高原部長。おそらくいつも患者にもそうしているのだろう、一言ずつ丁寧にわかりやすく話してくれたのが印象的だった。

他診療科と連携した 長時間の手術も可能に

周辺地域の基幹病院である宇治徳洲会病院。あらゆるニーズに応える総合医療センターとして常に進化を続けているが、それは産婦人科においてももちろん例外ではない。高原得栄部長によると、常勤医師が9名になったことで大きく変わったという。「夜間が2名体制になりましたし、長時間の手術も対応可能になりました。例えば卵巣がんで転移がある場合などは腸の一部切除も必要になり、朝から夕方までかかることも珍しくありませんが、外科など他の診療科と連携しながら手術を行う環境も整いました」

頼れる地域の病院として

三次救急を担う宇治徳洲会病院では、急病患者の最後の砦として、救急搬送も多い。「搬送された原因が、結果的に婦人科系の症状だったということは多くあり、手術はそれなりに行ってきました。内視鏡手術などの設備や技術も整っていますので、悪性腫瘍も含め、開業医の先生からご紹介いただけるように、今後実績を増やしていけたらと思っています」

患者一人ひとりに寄り添う診療を

近隣で随一の規模を誇る同院では、受け入れる患者も多岐にわたる。そんな中、日々診療を行う上で大切にしていることを聞いた。「多くの疾患において、今は診療の指針とするガイドラインがあります。もちろんそれをベースに進めていくんですが、例えば年齢など患者さんの背景を考えると、必ずしも当てはまらない。逆にマイナスに働くこともあるので、そこは慎重に判断しています。病院もいろいろあれば医師もいろいろですから、中には頑なな方もいらっしゃいますよ。しかし、やはり患者さんのご家族のことも考えると、型にはまったやり方では通用しません。全く身寄りのない方と、ご家族がもう心配でたまらない、といったように、一人ひとり状況も違います。全く同じ対応というのは実際には難しいですし、そこは臨機応変にすべきかなと思っています」。ほのかな笑みをたたえながら、ゆっくりと語る高原部長。その穏やかな語り口には、患者への想いがあふれていた。

 仕事場拝見
腹部に5〜12mm程度の小さな穴をあけて行う腹腔鏡手術。傷が小さいので痛みも少なく、回復が早い。その他、子宮鏡下手術も対応。
もともと頻度の高かった救急搬送後の手術に加え、予定手術の枠組みも週2日に増えた。設備も整い、治療の幅も広がっている。
 施設情報
 名称: 医療法人徳洲会 宇治徳洲会病院
 所在地: 〒611-0041 京都府宇治市槇島町石橋145番
 電話番号: 0774-20-1111
 公式サイトはこちら

※取材時は全員マスクを着用し、距離を置くなど可能な限りの感染拡大防止対策を行っています。