じっくり話を聞き、改善法を探る

宇治市木幡の住宅街にある「いそべ医院」。その静かな佇まいと同様、院長の磯部博子先生は、地域の人々にそっと寄り添う、母のような存在だ。「儲けようと思っていないので、薬を出さないことも多いんですよ。もちろん強いお薬を出せば早く治るんですけど、お子さんなどには良くないですから。他の病院で薬をもらったのに治らない、と来られる方も多いですが、やっぱり症状が出るのには理由があって。日常生活の中に原因があることも多いので、どんな生活をしているかお話を聞いて、改善法を探ります。塗る量や塗り方を間違えていることもあるので、説明だけして、薬があるならそれを使ってください、ということも多いです(笑)」。

地域の役に立てる存在に

頼まれたら断れない性格。保険医協会の女性役員を務め、嫌がる医師の多い日曜日のコロナワクチン集団接種にも貢献する。「私が今こうしていられるのも、周りの人たちのおかげだと思っているので、それを還元したいというか。これまで生きてきた経験を活かして、皮膚科医としてだけじゃなく、何かお役に立てたら、と思っています」。

愛媛大学医学部卒。京都市生まれ。小学生の頃より現在の地で育つ。平成14年に父より譲り受けた医院を、薬剤師の妹とともに営む。

【趣味】

フラメンコ歴は10年。「フラメンコは奥が深いですよ。スペインの人は立つだけで雰囲気が出ますが、踊り込まないとなかなか出せません」。テニスは学生時代から。「トロフィーをもらったこともあったので、その腕を落としたくなくて。週1回は通っています」